独立開業で失敗しないために絶対知っておきたいこと10
昨日は③損益分岐売上を知るでした
記事内のモデルケースでは、必要な売上高は175万円という計算になりました。
ひと月で175万円の売上。どうやったら実現するでしょう
モデルケースのお店をより詳しくイメージしてみます。
広さ 10坪
客席数 15席
定休日 毎週月曜日
ランチ営業あり
定休日が週に1日なので営業日数はひと月で約26日。すると1日に必要な売上高は175万円÷26日=67,307円です。
ではどうすれば1日に67,307円売上をあげられるか、ご自身が始めようとしているお店と比較しながら見てみてください
まず客数から考えてみましょう。
ランチは何人入ってくれそうですか?ディナータイムは?
見込みで、ランチは1回転で15名、ディナータイムは0.8回転で12名とします。
次に客単価。あなたのお店のランチはいくらですか?ディナータイムはひとりいくらくらい使ってもらえそうですか?
ランチは一律850円、ディナータイムは客単価3,500円に設定したとします。
この条件で計算してみましょう。
850円×15名=12,750円
3,500円×12名=42,000円
12,750円+42,000円=54,750円
1日に必要な売上は67,307円だったので
67,307円ー54,750円=12,557円
12,557円足りません。
そこで、ランチを900円、ディナータイムの客単価を4,000円に引き上げました。
900円×15名=13,500円
4,000円×12名=48,000円
13,500円+48,000円=61,500円
67,307円ー61,500円=5,807円
まだ足りません
今度は見込み客数をランチ17名、ディナータイム13名に修正しました。
900円×17名=15,300円
4,000円×13名=52,000円
15,300円+52,000円=67,300円
67,307円≒67,300円
ようやく目標金額に到達しました
ここからが大事
もともと850円の値づけをしていたランチ、900円でもお客さんが納得する内容にできそうですか?
ディナータイム、ひとりにつき4,000円使ってもらうにはどんなメニュー構成にすればいいでしょう?2名で来店したばあい料理を3~5品、ドリンクは計3〜4杯程度の注文数だとします。
上記の合計額が8,000円程度(ひとり4,000円)になるメニュー構成になっていますか?
たとえば料理が、
680円+880円+1,280円+1,960円=4,800円
ドリンクが
800円×4杯=3,200円
4,800円+3,200円=8,000円
よくあるケースが、料理を5品以上注文しないと目標客単価に到達しない、単価の低すぎるメニュー構成
または、お店を利用する客層に対して高すぎる単価設定
お店の業種業態、コンセプト、立地条件と想定単価がズレていると目標とする売上を確保するのはとても難しくなります
あなたのお店には何人くらい入ってくれそうですか?あなたの料理にいくらくらい払ってくれそうですか?
想定した客数と客単価で目標売上が達成されるかどうかたしかめてみてください。
値づけのポイントは、お客さんが納得して払ってくれる一番高い価格です。
ここはオーナーの腕のみせどころ。あくまでも慎重に、そして実際の注文をシミュレーションしてみて、目標とする客単価に到達するかかならず確認してみてくださいね。