No.095
会社にお店に
お金を残す経営のお手伝いをしている
世田谷区の開業サポーター☆小松です
独立開業で失敗しないために
絶対知っておきたいこと10
3回めの今日は
いよいよお金の話です
長いですが
とても大事なところなので
お付き合いください

開業準備は物件えらびに入ります
飲食店営業OKで
思いどおりの場所の物件を
探すのは至難のわざ
ここぞというところを
見つけるのに1年以上かかった
という話もよく聞きます
そんな状況のなかで
まずまずのものが出てくると
すぐにでも契約したくなるのが
人情というものです
想定していた家賃より少し高いけど
ほかにいい物件ないし
えいっ決めちゃえっ
と思っているあなた!
ちょっと待ってください
その家賃が払えるだけの
売上はあげられますか
やってみないとわからない
では済まされません
家賃が払えないと
あっという間に経営破綻が待っています
ではいったい
どれくらい売上があればいいのでしょうか
お金を借りようとすると
銀行から事業計画書を提出するよう
求められます
事業計画書をつくるときの
一般的な手順はこんな感じ
※1ヵ月の収支です
↓

1ヵ月で150万円売り上げたとして
原価率は30%くらいの予定だから
材料代は食材費と飲料代をあわせて
45万円
人件費は
アルバイト3人のローテーションで
だいたい24万円
家賃は28万円で
水道光熱費や検索サイトなどの広告費
消耗品などの合計で約23万円
売上からかかった費用を引くと
30万円の利益が残る計算です
30万円利益が残れば十分
じゃあ150万円が売上目標?
いえいえ
早合点しないで
利益が出ているようにみえるこの計画
このままでは
お金が減ってしまうんです
なぜでしょう
実はこの表には
つづきがあるんです
↓

順にみていくと
出た利益には税金がかかります
税金を払ったあとに支払うもの
なにかわかりますか?
○○に入るのは…
借金
借金の返済は
税金を払った残りの利益から
支払うことになります
税金も借金の返済も支払ったあとのお金が
いわゆる手取りのお金
ようやく生活費にあてることができます
これらを差し引くと
なんと月々18万円も赤字に
これではお店を続けることができません
では
本当に必要な売上
損益分岐売上はいくらなのか
見ていきましょう
まず必要なのは生活費
生活費が確保できないと
貯金を切り崩して生活することになります
これでは
なんのために開業するかわかりませんよね
そこでまず必要な生活費に
絶対支払うことになるお金を
足していきます
↓

足す順番は
表の下から上にむかって
必要な生活費30万円に
借金の返済額12万円と
税金6万円を足して
48万円
必要な利益はわかりました
これに家賃などの経費を足していきます
↓

下から順に足していきます
必要な利益48万円に
諸経費23万円
家賃28万円
人件費24万円
を足すと123万円になります
売上から材料代を引いた時点で
123万円残っていなければなりません
ここで少し計算式がややこしくなります
この時点で
残っていなければならない123万円を
100%-原価率30%=70%
この70%で割りもどします
123÷70%=175万円
この175万円が本当に必要な売上です
↓

検算してみてください
原価率を30%とすると
かかる材料費は52万円です
おさらい
生活費や借金の返済をまかなえるだけの
必要な利益に
家賃や人件費などの固定費を足した金額を
100%-原価率で割りもどす
こうして導き出した金額が
損益分岐売上です
※今回説明している損益分岐売上は
決算書上の数字ではありません
借金を返して生活費も確保できる
最低限のラインを示しています
仮に175万円の売上をあげるのが
きびしいばあいは
もっと安い家賃のところを探すか
材料費をもっと抑える必要が
あるかもしれません
すると
いま考えている物件でいいのか?
いま考えている料理が出せるのか?
を考え直す必要がありますよね
事業計画は一度たてて終わりではありません
上の表に何度も数字を入れ直して
実現可能で納得のいく数字が入るまで
試行錯誤しながら組み立てます
自分で作るのがむずかしいようでしたら
お手伝いしますので
気軽にお声がけください
ふ〜っ
長い説明にお付き合いいただき
ありがとうございました
今日もよい一日を
また明日
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