先日飲食店向けの居抜き物件を専門に扱う不動産会社、株式会社ABC店舗主催の開業者向けセミナーに講師として参加させていただきました。
お伝えしたのは、開業までに知っておかないとヤバイ!『飲食店のお金のツボ』
開業者向けのセミナーではいつもお伝えするのですが、開業前の計画づくりやお金の準備は本当に大事先に知っていればこんなことにはならなかったのにという場面がイヤというほどあります。
そこでこのブログでも何回かに分けて開業前に知っておいてもらいたいことをテーマにしていきます。
以前の記事のなかでも、売上があってもなくてもかかる費用があるということをお伝えしました
お店を開いていなくても、お客さまがひとりもいなくても、かかる費用のひとつに家賃があります。
いまいくらくらいの家賃の物件を探していますか?
飲食店のばあいおおざっぱな目安として月々必要な売上は家賃の10倍と言われています。
つまり、家賃が月20万円だったら必要な売上は月に200万円、月30万円なら必要売上高は月300万円ということになります。
では月に300万円売り上げるための内訳を考えてみましょう。
週1日定休日があるお店のばあい営業日数は平均して26日です。
300万円÷26日=115,384円
1日にだいたい115,400円の売上が必要ですね。
ここでシンキングタイムです
あなたのこのお店(仮)どのような立地ですか?客席数はどれくらいですか?提供する料理の単価はいくらですか?ランチ営業もしますか?ディナータイムだけですか?
………………
たとえば、ビジネス街、客席数30席、客単価3,500円、ディナータイムのみの営業と仮定します。
1日に115,400円を売り上げるには、115,400円÷3,500円=32.9人
およそ33人に来店してもらう必要があります。
30席の席数に対して33人、1.1回転させる必要があります。1.1回転ならいけそうですか?
忘れないでください。平均でいくらという計算をしたばあい、月曜日~土曜日まで5日間平均して33人に来店してもらう必要があるんです。
一般的には月曜日~水曜日は週末と比較して5割~6割程度しか集客できないばあいが多いです。
すると、33人×50%=16.5人
16.5人×3,500円=57,750円
平均値に対しての不足額 57,650円
33人×60%=19.8人
19.8人×3,500円=69,300円
平均値に対しての不足額 46,100円
これを木曜日、金曜日でカバーしなければなりません。
さらに土曜日
立地がビジネス街のばあい土曜日の集客は見込めません。
※家賃との兼ね合いから、ビジネス街から住宅地に入りかけたあたり、駅から少しはなれた場所にお店を出す方が多いです。住宅地に近いとはいえ来店客の多くがサラリーマンのばあい、やはり土曜日にはほとんど集客できないのが実情です。
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お店を出す場所がどんな立地か
営業日数は何日か
何曜日に何人くらい集客できそうか
客単価はいくらくらいに設定できるか
そのうえでこの物件はそれに見合った家賃かよく考える必要がありますよね
「まず物件ありき」は危険
ということをわかっていただけたでしょうか。明日は「席回転率」より大事な「席稼働率」というテーマのお話です。