長年一緒にやってきて気心も知れてるし仕事のやり方もわかってる.
アイツとなら絶対うまくやっていけます.
同じお店で働いていた同僚同志でお金を出しあって事業を始めたいというご相談があります。共同出資です。
このばあいもっとも大きな問題になるのが出資比率。出資の割合に応じて議決権をどれだけ持つかが決まります。
会社としてなにかを決めるときにはその議決権の過半数つまり50%超の賛成が必要です。代表者ひとりが50%超の議決権を持っていれば経営にまつわる大事なことがら、たとえば他の役員を解任することや役員の給料をいくらにするかといったことをそのひとりの意思で決定することができます。
みんなで始めた会社もひとりの意思でほかの人たちが希望しない方向へ進んでしまうこともある
逆に、だれも50%を超える議決権を持っていないばあいはみんなの意見がまとまらないかぎりいつまでも大事なことが決められず経営判断が遅れてしまう。または決断ができないということが起こり得ます
個人事業でおこなうばあいはさらにやっかい。だれかが代表になってほかのメンバーを雇うかたちになるのでそのせいで関係性が崩れることもあります。
本来ならひとりでやらなければならないことも何人かで協力してできる、役割分担できて、ひとりにかかる負担が分散できる、不安や困難を共有し喜びや希望は何倍にもなるといったメリットがある一方上記のようなデメリットもあります。
冒頭のお話のつづき…
メンバーのなかには家族を持っている人もいれば独身のひともいる、住宅ローンをかかえている人もいる、開業のための借金はだれの名義で申し込むのがいいでしょうか?
実際にお店を開業したらいいときもあれば悪いときもある、軌道に乗るには時間がかかる、いいことばかりではなくリスクについてもしっかりと話し合ったうえでだれかひとりにリスクを押しつけたり、利益をひとり占めしたりしてせっかく築いた関係性を壊さないようにくれぐれもよく考えたうえでこの形がベストか、そうでないのか見極めてください