お店は「だれに」「どんな」機能を提供できるだろう?

顧客に提供するモノやコトを「機能」の面から考えるというやり方を飲食店経営に当てはめてみます。

開業にあたって相談に来られる方の多くが、

居酒屋をやりたい

カフェを開きたい

ラーメンなら経験があるから大丈夫

といったお話をされます。

その業態の経験があったりその業種で開業するのが夢なのですから当然こういう表現になります。

ただし居酒屋、ラーメン屋、カフェというのはあくまでも表面的なモノの名称です。

相談者のなかにはこんなお話をされる方もいます。

私は、男性がデートで使いたくなるようなお店を作りたいんです。
オレこんな店知ってんだよってさりげなく彼女に自慢できるような、気張って予約するんじゃなく気軽にふらっと寄れるんだけど気の利いたものが食べられる。
ね、いい店でしょ?って、そんなお店にしたいんです。

ほかにも

サラリーマンの癒しになる焼き鳥屋さんをつくりたい。自分がサラリーマンだったころ癒してもらったように

とか、
同じサラリーマンでも

独身や単身赴任でひとり暮らしをしている人にバランスのいい食事がとれる場所として使ってほしい

また、

お客さん同士で仲良くなれるような距離感の近い店づくりがしたい

逆に

家に帰る前のひととき、ゆっくりひとり時間を楽しみたい人に来てもらいたい

というように、お店という箱を「だれに」「どのように」使ってもらうかをかんがえているのです。

ラーメン屋、定食屋、居酒屋、懐石料理店を、それぞれラーメンを提供するお店、定食を出すお店、お酒が飲めるお店、高級な和食が食べられるお店ととらえる固定概念を外し、「機能」からかんがえることによってコンセプトが生まれますひらめき電球

お客さんは、あなたのお店のどんな「機能」にお金を払いますか?

この記事を書いた人

小松雅子